第八回八咫烏杯結果発表
漫画誌ハルタの新人賞「八咫烏杯」。記念すべき第”八”回は、9名の作家が受賞しました。
新たな時代を築く作家たちの登場に、どうぞご期待あれ!
(受賞作品は2024年11月15日発売のハルタ119号より順次掲載予定です。追って、当サイト上でも公開いたします)
受賞作品
あらすじ
癖毛男子と、その後ろの席の黒髪女子。お互い話しかけたいけど、キッカケが掴めなくて……? ムズキュン・ショートストーリー♡
編集者からの選評
全コマ胸キュン! 何気ない日常のふとした瞬間に人の心が動く様子を、鮮やかに描写することができる作家さんです。"恋"に心躍るキャラクター達をいっぱいいっぱい作りましょう!
作者コメント
髪の癖や、些細ないたずらを愛おしいと感じることから、自分の気持ちの輪郭がくっきりしていく様を描きたいと思いました。
あらすじ
大好きなぬいぐるみの髪型が決まらない! コツを聞こうと向かった先は、髪型の話題がNGのヤンキーだった――。
編集者からの選評
キャラがとにかく可愛い! バカな子達だけど、思わず応援したくなる愛嬌がしっかり描けていました。コロコロ変化するキャラの表情や、遊び心にあふれた画面作り、読者を楽しませようという心意気も素晴らしい。早速次回作、描きましょう!
作者コメント
自分もブルたん欲しいなあと思いました。キャラが魅力的に描けたと思うので、動く彼らを楽しみながら読んで貰えたら嬉しいです。
あらすじ
道行く人々に交通ルールの重要性を説きながら歩き続ける長髪男。「止まってなどいられない」、その理由とは。
編集者からの選評
”道路交通法遵守”という絶対的に正しい主張を「奇妙に」「迷惑に」「熱く」「哀しく」「やはり正しく」様々な角度から描いていて、激情とメタ的な冷静さを併せ持つ人だなと感じました。及川さんが今後どんな漫画を描くのか心から楽しみです。
作者コメント
完成までの1年間、熱量を維持出来るテーマでした。通りにくい道をゆく時は、迂回したり徐行したり、工夫し、配慮をして下さい。
あらすじ
世界からインターネットが消えた日、ヌートリアを収集する宇宙人と遭遇した。スマホ依存女子と宇宙人のヌートリア探し!
編集者からの選評
突拍子もないネタとキャラクター設定が自然とストーリーに繋がっている。読者を置いてけぼりにしない、地に足がついていると感じました。奇抜なネタであっても、読者の心にきちんと着地するお話作りを磨いていきましょう。
作者コメント
受賞嬉しいです!! わーい! ネットが使えなくなったら仕事休みになるかな、とふと思い描きました。※仕事には感謝をしています。
あらすじ
音も景色も塗りつぶして、雪が降りしきる。ここでの暮らしはまるで世界から切り離されたようで――。美しく儚い想像がめぐる。
編集者からの選評
絵の表現力が素晴らしかったです。日常を追いかけているだけなのに画面が退屈しない、カメラアングルの引き出しの多さは見事。読者を惹きつけるための第一歩を既に達成していると思います。次は、読み手の感情をどう動かすか。一緒に考えていきましょう。
作者コメント
受賞ありがとうございます! 本当はモノローグが多めだったのですが映像を追ってもらうために減らしました。真人間目指してます。
あらすじ
ある日突然、世界に終末が訪れた。沈黙する街に残された二人は、どこかに生き残りが居ることを信じて、今日も動画配信を行う。
編集者からの選評
漫画において大事なことのひとつは、登場人物に親しみを感じさせることです。千里さんは、セリフや表情で性格を描写するのが巧みで、ページをめくるほどキャラクターに愛着が湧きました。愛らしいビジュアルも強い武器になると思います。
作者コメント
沢山の人と簡単に繋がれる時代だからこそ、一人の人との対話を大切にしたいなと思います。世界中の電気を消して星空を見たいです。
あらすじ
星明かりが月のように空を照らす夜。そんな夜には、空から鯨が降るという。不可思議と出遭う、或る一日。
編集者からの選評
人間も動物も、まるで隣に存在しているかのように、現実味を帯びて迫ってくる。そんな臨場感あふれる作品でした。描く生き物に嘘をつかせない豊かな表現力があります。小さな紙面に大きな世界を広げていってください!
作者コメント
読んでる人に、その場の空気や音が伝わるような画面作りを目指しました。不可思議なお話が好きな方に刺されば嬉しいです。
あらすじ
10年来の友人が結婚した。友達や好きなものだけに囲まれていたいのに、時間は止まってはくれなくて……。
編集者からの選評
等身大のモラトリアムがありありと伝わるお話で、ままならない感情を爽やかに昇華していて良かったです。ふじさんは人間が情緒的に感じる瞬間を切り取るのがとても上手な方だと思います。次作もエモーショナルな作品を期待しています!
作者コメント
ずっと変わらずにいれたらいいのになと思う気持ちからこの話を描きました。少しでも共感してもらえるところがあるとハッピーです。
あらすじ
街ですれ違った二人の青年は、千年前に出遭っていた。良き友であった彼らを引き裂いたのは誰の思惑だったのか。因果と縁をめぐる物語。
編集者からの選評
登場人物の絶望から始まるという「何かあるぞ感」にまず惹かれました。更にそのまま58ページ最後まで引っ張っていく胆力! (ほぼ)独りで作り上げる漫画において、その熱量は大きな武器です。頭の中にある事をどんどん出力していってほしい!
作者コメント
受賞できて光栄です。命には限りがあるので、有限であることに前向きになれるような作品を作りたいと思い、このお話を描きました。
★★★★★★★★★★★★★★
以上、第八回八咫烏杯受賞作品でした。 本誌に掲載後、本ページでも作品が読めるようになります。お楽しみに!
開催履歴
過去の受賞作品は下記のページにてお読みいただけます。歴代の作品に興味を持った方は、どうぞ第一回からさかのぼってお楽しみくださいませ。読み応えたっぷりの力作揃いです!
以下のページにて、過去の受賞者の確認と受賞作品の閲覧ができます。
第一回 八咫烏杯(2021年4月15日発表)

第二回 八咫烏杯(2021年10月15日発表)

第三回 八咫烏杯(2022年4月15日発表)

第四回 八咫烏杯(2022年10月15日発表)

第五回 八咫烏杯(2023年4月15日発表)

第六回 八咫烏杯(2023年10月15日発表)

第七回 八咫烏杯(2024年4月15日発表)
