ハルタ Harta

2023/10/14

第六回八咫烏杯結果発表

漫画誌ハルタの新人賞「八咫烏杯」。記念すべき三周年目の第六回は、ジャンルに富んだ8名の作家を選出に至りました! 次代を担う才気煥発の作家たちを、お見逃しなきよう! (受賞作品は、2023年11月発売のハルタ109号から順次掲載。追って、当公式サイト上でも公開いたします)

受賞作品

あらすじ
ある夏の日、母が死んだ。葬式会場に現れた貸金業者の男・滝に、高校生の真夏は惹かれていくーー。

編集者からの選評
なんだか上手くいかない日常の中を、なんとか明るく生きていく人間が魅力的でした。諦めているようで、絶対に諦めていないキャラクターの真っ直ぐな瞳に、作家性を感じます。これから青葉さんが描いていく物語が本当に楽しみです。

作者コメント
今回は治安の悪い青春漫画を描きました。 また荒ぶってしまうかもしれませんが次回は穏やかなものが描きたいです。

あらすじ
画家の青年は、創作欲を掻き立てる運命の女性と出会った。しかし彼女をモデルにすると何枚描いても納得できない……。一体なぜ?

編集者からの選評
作品のテーマや会話のテンションが、あたたかな絵柄と絶妙にマッチしていました。読んでいて心地よかったです。「眼鏡にパーマに三つ編みにサスペンダー」という思い切ったキャラクターデザインも魅力的でした!

作者コメント
これからも自分の中の"好き"を描いて、それが誰かの"好き"になってくれたら嬉しいです。

あらすじ
ストレスフルな毎日を送る私の前に、小さなおっさんが現れた。彼は私に猫になることを勧めてきて……。

編集者からの選評
たるんだ肉、開かない目……小さいおっさんのディティールに、作家のフェチを感じました。猫のふわふわ感も良かったです。また本音だらけの主人公の独白は、スカッとした読後感があり、読んでいて気持ちよかったです。

作者コメント
シンプルに考えた結果がおっさんとグルメでした。グルメが美味しそうに見えたら幸いです。ぜい肉もお気に入りです。

あらすじ
学生服を着た少年が雪山で倒れている。雪女に助けられた少年は、自らが犯した罪についての記憶をたどり始める。

編集者からの選評
定番の雪女もの、だけど新しい。「雪女を喋らせない」というひと工夫が技あり。喋らず表情も変わらない雪女。読者は彼女の感情が気になり、どうにか読み取ろうとします。その踏み込みが、ホラー的緊張感やラストの展開を強くしています。

作者コメント
雪は音を吸収するので、雪女も無口にしました。どう描こうかとても悩みましたが、出したい雰囲気が出せたと思います。

あらすじ
素直になれない自分が嫌になり、勢いで帰省した。ふと思い出した秘密基地で再会したのは、かつての“友達”だった。

編集者からの選評
ひと呼吸おいての見開きの演出、曲のサビ前に休符が入るようなリズムを感じました。また鬱蒼とした山の描きこみと解放感のある晴天の空の対比が、主人公の心象と重なります。読者にどう感じて欲しいのかが、まっすぐに伝わってきました。

作者コメント
この度は賞を頂けて光栄です。一コマでもあなたが気に入る部分があったなら描いた甲斐があります。よろしくお願いします。

あらすじ
亡き息子に会うため、願いが叶うという海へ来た父親。だが現れた息子が口にしたのは「会いたくなかった」という言葉だった。

編集者からの選評
まずは線のきれいさ、原稿の丁寧さ! キャラの表情や最後のページの見せ方なども良く、読んでもらう準備が既にできていて頼もしい。ただ、きちんとし過ぎな所もあるので、描けるものの幅をどんどん広げていってほしい!

作者コメント
自分が沖縄の海辺に居た時に考えた話です。自然物である海も登場人物の1人と考えて描きました。海の表情の違いも楽しんでいただけたら嬉しいです。

あらすじ
人類が絶滅したはるか未来の地球。極端な海水位の低下により、地上には新たなる生態系が繫栄していた。タコの子孫が駆けるネオヒューマン・バトル!

編集者からの選評
タコ人類というヘンテコな設定も、ここまでディティールに凝って真面目に描かれるとじっくり読まされます。めくりでの驚きや恐怖を煽る演出など、読者を意識して語っている点が素晴らしかったです。感情の盛り上がりがポジティブな点も◎。

作者コメント
深海魚と古生物とアクションがとにかく大好きで描きました!! そしてそんな漫画で受賞できて、嬉しいです!!!

あらすじ
久しぶりに参加したサークルの飲み会で、ある男と仲良くなった。彼が言うには、「俺は魔法使いなんだ」って?

編集者からの選評
漫画には「人の感情が変わる瞬間」があることが大事だと思います。本作は人を好きになってしまう一晩の経験を、視覚的な演出を盛り上げて、まっすぐ描いています。目元や手の甲に色気があり、読者を惹きつける力を感じました。

作者コメント
学生時代からずっと頭にあったストーリーを形にするのに苦労しました。楽しんでもらえたら幸いです。


以上、第六回八咫烏杯受賞作品のご紹介でした。作品の画像をクリックすると閲覧できます。どうぞお楽しみください!

第七回八咫烏杯作品募集中


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開催履歴

過去の受賞作品は下記のページにてお読みいただけます。歴代の作品に興味を持った方は、どうぞ第一回からさかのぼってお楽しみくださいませ。読み応えたっぷりの力作揃いです!
以下のページにて、過去の受賞者の確認と受賞作品の閲覧ができます。

第一回 八咫烏杯(2021年4月15日発表)

第二回 八咫烏杯(2021年10月15日発表)

第三回 八咫烏杯(2022年4月15日発表)

第四回 八咫烏杯(2022年10月15日発表)

第五回 八咫烏杯(2023年4月15日発表)

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